《 解きと結びとの原理 》
せっかく「サイファー」や「セイパイ」などの型を習得していても、その型の使い方を知らなければ、もったいないと思いませんか?
空手には多くの戦闘技術があります。中国拳法や日本剣術など、その他実に様々な武術の影響も受け、技法の多様性は真に星の数といえましょう。
それらを分かりやすく、稽古しやすい、それでいて伝承にも役に立つ方法として編み出されたものが「型(または形)」なのです。
剛柔流にも多くの型が存在します。型とは数々の闘争術を幾つかに分け、編成された教科書なのです。
しかし型は一見しては技の意味が分からないように作られており、ただの踊りのようにさえ見受けられます。
しかも戦闘理念は個人によっても異なるため、型から導き出される技法も人それぞれ異なるものが出来上がる場合が多く、開祖のものと同一とならない可能性が大となります。
これではせっかくの型も、その意義が半減してしまいます。

そこで剛柔流型を正しく解釈できるようにと、開祖 宮城長順により「解きと結びとの原理(後に「解裁の原理」とも呼称される)」が作られました。
この原理は秘伝とされてきた型の解釈方程式なのです。これを用いて解釈することにより、開祖の空手により近い「手」が復元できることになります。
単独で行う型を一つ一つばらして「解き」ほぐし、二人で行う組手型に「結び」なおすとの意味から命名された原理です。
開祖は沖縄の空手家には珍しく、多くの書物を残しました。残念ながらそのほとんどが先の大戦で焼失してしまいましたが・・・。
それらの一つの「剛柔流拳法」の中で、次のように述べられています。
「開手型は数種の攻防の術を連結したるものにして其の型は種々の演武線を描き運動をなす。而して其の動作は術の目的に適合する心気と体力とを運用轉換して解きと結びとの原理を納得せしむ。」
解きと結びとの原理は、三つの主要原則と複数の補則条項によって成り立ちます。
普通、世間一般的には、型の意味を解釈することを「分解」といい、一部分を分解することを「部分分解」という場合が多く見受けられます。
この原理では、型の第一動作から最終動作までの全体を通して解釈することを「分解」するといい、いわゆる「部分分解」することを「解裁」すると呼称します。
解裁した技は一つ一つが必殺のものであるため、それらを連続させて、二人での約束組手にて型の形(つまり分解)にした場合、非常に殺傷性が高く危険であり作業が不可能となります。
そのため分解は解裁と比べて動作が大幅に省略、改変されたものとなります。
稽古する上で、解裁と分解の二種が必要不可欠となるのです。

実際の解裁の作業は、ありとあらゆる解釈を創造し、それら何百を原理に離反しないかどうかふるいに掛け、残った最後の一つが採用されることとなります。
原理に全て適ったそれらのものが、開祖の「手」と限りなく同一のものとなり、悠久の歴史の研鑽によって磨かれた、那覇手の伝統技として再現されるのです。
全ての剛柔流修行者に広める必要のあるものですが、誤った流布を防ぐため、限定公開としております。
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解裁の原理
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